2018年02月20日
「減圧弁」と「逃し弁」???
こんにちは、関設株式会社の廣瀬です。
今回は 電気温水器の周辺の配管 のお話です。
皆さん、「減圧弁」「逃し弁」ってご存知ですか
知らないですよね~
これが減圧弁
これが逃し弁
この2種類の弁これらの弁がないと実は電気温水器が設置できなくなるという重要な役割を果たしている部材なんです
何故かというと、通常 円柱型の昔からある電気温水器はかかる圧力に上限があります(現在はたくさんの種類の電気温水器が発売されており、水圧の上限が上がっているものもあります。)
円柱型のほとんどの電気温水器は水圧の上限が100㎪(キロパスカル)までとなっています
それに対して皆さんがいつも使っている水道の水圧(マンションの場合)は約200㎪
あれ 電気温水器の水圧の上限よりも大きい そのまま水を貯水したらタンクがもたない
そうなんです!だから”水圧を減らす装置”が必要なんです それが最初に書いていた「減圧弁」なんです。
減圧弁は80㎪まで水圧を減らしてくれます。この装置のお陰で電気温水器に水を貯水することができます
でも、まだ問題があります
電気温水器は深夜電力(料金が安価な電力)を使ってお湯をつくります。夜中に皆さんが寝ている間にお湯を沸かし、その貯まったお湯を日中に使う給湯システムです。実は日中はお湯を沸かしていません(機種によります)
お湯を沸かす・・・・・・この行為で何が起こるのかというと、水は温度が上がるに連れて(体積が)大きくなる性質を持っています
と、言うことは、タンク内部の水圧が上がることになります
これではタンクがもちません(せっかく減圧して貯水したのに。。。)
そこで必要なのが、”大きくなったお湯を大きくなった分だけタンクの外に捨てる装置”が必要になってくるのです
その装置こそが「逃し弁」なんです
「逃し弁」は普段は閉栓されていますが、水圧が95㎪以上になると栓が開きタンクの外へお湯(お水)を捨ててくれます
だから、いくらお湯(お水)が大きくなってもタンク内の水圧が100㎪を越えることはないんです
上手く出来ていますよね
もし、「減圧弁」が故障して減圧出来てなかったら・・・・・・・
95㎪越えるので「逃し弁」からお湯捨てまくりです(水道代が大変なことに。。。)
もし、「逃し弁」がタンク内の水圧が95㎪になっても開栓しなかったら・・・・・
異常な圧力がかかるので、弱い部分で配管などが破裂し漏水します。最悪の場合電気温水器のタンクが破裂します。(これは滅多にありません。廣瀬も長年この世界にいますが2例しか見たことないです。)
電気温水器はこんな装置と共に給湯をしています
今日はそんな大切な大切な「減圧弁」「逃し弁」のお話でした
それでは、また次回